当協会 (JBA) が主催する3×3 バスケットボールの強化を目的とする3×3 JAPAN TOUR EXTREME カテゴリーの2023シーズンの王者が決まりました。11月12日 (日)、三井ショッピングパーク ららぽーと堺で開催された「三井不動産 3×3 JAPAN TOUR 2023 FINAL」で、男子はツアーランキング 1 位の ALPHAS が実力通りの力を発揮して優勝。来シーズン開催予定の国際大会「FIBA 3×3 チャレンジャー 2024」の出場権も獲得しました。
　そして、女子は BEEFMAN が準決勝で昨年の覇者である YOKOHAMA GFLOW.EXE を破り、決勝では TOKYO DIME に競り勝ち、頂点に駆け上がりました。1 日目に続き、若い力が躍動しました。

【女子総評】BEEFMAN の優勝に貢献した大学生
＜女子決勝トーナメント結果＞

　2 日目を振り返ると、女子は 3 試合ともにツアーランキング上位 4 強の戦いとあって、手に汗握る大接戦でした。準決勝第 1 試合では TOKYOBB と TOKYO DIME が対戦して延長戦の末に TOKYO DIME が 20-19 で決勝へ。続く BEEFMAN と YOKOHAMA GFLOW.EXE の第 2 試合もゲーム後半に一時同点となったものの、BEEFMAN が日本体育大学に所属する #11 小野寺佑奈選手の活躍で勝ち越しに成功し、15-12 で準決勝を突破しました。

　過去 3×3 JAPAN TOUR や 3×3 日本選手権で何度も対戦した両チームによる決勝戦。BEEFMAN は小野寺選手がチームへ流れをもたらしますが、TOKYO DIME も18歳の #98 髙桑利加選手が 2 ポイントシュートを決めるなど、序盤から接戦になります。それでも残り 4 分を切って 11-11 の同点から、小野寺選手と #8 大橋美奈選手の連携プレーで勝ち越しに成功。相手の反撃を振り切りました。

　チームの優勝に貢献した小野寺選手は表彰式で MC からマイクを向けられて「とても楽しかったです。そのひと言に尽きます」とコメント。試合では、身長157cmの小柄な体から繰り出されるドリブルやパスなどの多彩なスキルが印象的でしたが、本人は「スキルというよりも、ルーズボールや足を使ってリバウンドを取るが自分の中で一番ぐっとくるプレーだと思います」と話しました。インカレへの出場が控えるなか、3×3 でも大活躍した大学 4 年生は「たくさんの方に支えられながら、このような形でプレーができている」と感謝を述べるとともに、「12月 6 日 (水) からインカレがあります。日本体育大学の応援、ぜひよろしくお願いします！」と、ファンに呼びかけました。
(写真は決勝：BEEFMAN vs TOKYO DIMEよりBEEFMAN #11 小野寺佑奈)

【男子総評】3×3 U21日本代表が ALPHAS 初 V の力に
＜男子決勝トーナメント結果＞

　一方で、男子はツアーランキング 1 位の ALPHAS の強さが際立ちました。その ALPHAS は準決勝第 1 試合で ZETHREE ISHIKAWA を 22-7 で圧倒。準決勝第 2 試合では SIMON と SHINAGAWACC WILDCATS が対戦して終盤までもつれましたが、最後は #13 伊藤尚人選手がドライブを決めきって 20-19 で決勝へ駒を進めました。

　そして迎えた決勝では ALPHAS が SHINAGAWACC WILDCATS に対して序盤からリードを奪います。#13 小澤崚選手の 2 ポイントシュートや、#17 田中晴瑛選手のドライブが決まり、#91 落合知也選手のアシストから #10 ペター・シュカー選手がシュートを射抜くなど、20代前半の若手たちがペースを作ります。SHINAGAWACC WILDCATS も伊藤選手や #7 出羽崚一選手らの奮闘で食らいつきますが、徐々に点差を広げられる苦しい展開に。主導権を握った ALPHAS は、田中選手がウイニングショットを決めて 21-14 で優勝をつかみました。

　試合後、表彰式でマイクを向けられたのは、駒沢大学に所属する田中選手です。「きょう優勝できて最高です！」と笑顔を見せ、「(レギュラー) シーズンのラウンド 1 から 3 まで出場し、そこから大学の活動でチームから離れてしまったのですが、落合さんに期待してもらい、ファンの皆さんの応援があって (シーズンを) 駆け抜けて来られました」とコメント。3×3 U21日本代表選出や、第19回アジア競技大会へ 3×3 日本代表として出場するなど飛躍を遂げた大学 3 年生に、3×3 で日本一という新たな経験が加わりました。今後に向けても「3×3 は 5対5 と違って (観客エリアから) コートが近く、アグレッシブなプレーが多いので、多くのファンや見ている方を楽しませて盛り上げていきたい」と活躍を誓いました。
(写真は決勝：ALPHAS vs SHINAGAWACC WILDCATS より ALPHAS #17 田中晴瑛)

【今後も盛り上がりが期待される 3×3 シーン】
　今大会をもって 3×3 JAPAN TOUR EXTREME カテゴリーの2023シーズンは全日程を終了しましたが、3×3 の熱戦はこれからも続きます。BEEFMAN の #25 桂葵選手はチームの活動が今大会で「ひと区切り」になることを表彰式で触れましたが、「これからも選手一人ひとりのバスケットボール人生、3×3 人生を応援していただけたらと思います」と話しました。

　また ALPHAS の大黒柱としてチームをまとめた落合選手は、3×3 日本代表としても長く3×3 シーンをけん引しています。来年に控えるパリ五輪予選を見すえて「5 人制の (男子) 代表がパリ (オリンピック) を決めたので、僕たちもそれに続かないといけないと思います。予選から戦ってその切符を勝ち取るために頑張るので、引き続き応援をよろしくお願いします」と意気込みました。

　日本の 3×3 シーンを引っ張る選手たちや、新たな風を吹かす次世代のプレーにご期待、ご注目ください。

*****
＜最終成績＞
〇男子
優　勝：ALPHAS (埼玉県 / ツアーランキング 1 位)
準優勝：SHINAGAWACC WILDCATS (東京都 / ツアーランキング 6 位)

〇女子
優　勝：BEEFMAN (神奈川県 / ツアーランキング 3 位)
準優勝：TOKYO DIME (東京都 / ツアーランキング 2 位)

＜今後の大会日程＞
・第10回 3×3 U18日本選手権大会
日程：2023年12月9 (土)～10日 (日) / 会場：大森ベルポート (東京都品川区)

・第9回 3×3 日本選手権大会
日程：2024年2月17 (土)～18日 (日) / 会場：大森ベルポート (東京都品川区)